NHK函館放送局が主催する展示会「3・11 あの日の記憶 道南の津波防災に向けて」が6日、函館市本町の函館コミュニティプラザ(Gスクエア、シエスタハコダテ内)で始まった。東日本大震災発生時の函館市内の被害状況を記録したニュース映像や新聞記事の紹介、巨大地震のメカニズムを解説するパネル展示などを通じて、災害への備えの大切さを訴えている。
大震災発生から10年に合わせ、同局が函館地方気象台、函館新聞社、北海道新聞函館支社、NCV函館センターの協力を得て開催。函館市の浸水の様子を振り返る「3・11アーカイブス」や、震災発生からの映像を時系列に並べた「地震発生72時間」など、貴重な記録を閲覧できる。また、津波浸水域を表示した大型マップの上に津波遡上高を示すポールが立てられ、実際の水面の高さを体感できるコーナーも。
市内大森町の60代女性は「あらためて当時の映像を見て、朝市の被害の大きさなどに驚いている。いつ自分も被災者になるか分からないので、気持ちを引き締めて日ごろの備えに努めたい」と語った。
入場無料。11日まで。午前10時から午後9時。同局では「記憶を風化させないためにもぜひ多くの市民に足を運んでほしい」と話している。(小川俊之)