新型コロナウイルス感染者が道内で急拡大する中、函館市は11日、発熱時の電話相談窓口「受診・相談センター」の運用を12日午前9時から開始すると発表した。かかりつけ医がいない市民などが対象で、24時間対応する。感染拡大に伴い、市立函館保健所では電話相談が増加傾向にあり、市民の安心、安全を確保するとともに同保健所の負担軽減を図る。
同センターは、発熱症状がある人で、かかりつけ医がいない場合や相談する医療機関に迷う際に対応。症状に関する疑問に答え、対処法などをアドバイスするほか、新型コロナに関する相談受け付け、受診可能な医療機関の紹介などを行う。
業務は市が民間企業に委託。電話対応は保健師や看護師などの資格を持つ専門職が担当する。事業費は1400万円。
発熱の症状があり、かかりつけ医がいない市民の電話相談はこれまで、同保健所が平日と土曜午前に対応してきた。ただ、11月に入って市内で新規感染者が相次いだことから、同保健所への相談件数が急増。新型コロナに関する疑問のほか、発熱を訴え、受診可能な病院を尋ねる電話などが増え、1日当たりの件数は9日に34件となり、7月30日に38件を記録して以来の多さとなった。
市はこのほか、インフルエンザ流行期に備え、発熱の症状がある人が受診できる市内の医療機関103カ所のうち、公表に同意した39カ所をホームページで紹介している。同保健所は「熱があり、かかりつけ医がいる人は電話した上でその病院を受診し、いない人はセンターに相談してほしい」と呼び掛けている。
電話相談は同センター(0120・568・019)へ。(山田大輔)