【札幌】道は7日、新型コロナウイルスの道内での急拡大を受け、独自に定めた警戒ステージを現在の「2」から「3」に引き上げ、札幌市すすきの地区の飲食店に対し、営業時間や酒類提供時間の短縮を要請した。11~27日の全期間に要請に応じた店舗に1事業者あたり支援金20万円を支払う。鈴木直道知事は、秋元克広札幌市長と共同で記者会見し「何としても11月で抑え込む」と強い決意を表明した。
同日の対策本部会議でステージ3への移行を正式決定。同日から27日までを集中対策期間としたが、事業者の準備期間を考慮し協力要請の開始は11日とした。
すすきの地区のバーやナイトクラブなど酒を提供する店舗の営業時間は午後10時までとし、カラオケ店やラーメン店などでは午後10時以降、酒を提供しないよう要請。道民や道内滞在中の人に対し、すすきのでは、午後10時~翌午前5時に酒を提供する施設の利用を控えるよう求めた。
札幌以外の道民に対し①新北海道スタイルの実践を宣言している店舗や施設を選ぶ②体調が悪い場合は外出を控える③マスク着用と手洗いを徹底する④テレワークの推進と時差出勤を活用する―ことを呼び掛けた。ステージ3で想定される不要不急の外出自粛や感染拡大地域への往来自粛は経済への影響が大きいため今回求めなかった。
知事は「ステージ3に移行することで、道民、道内に滞在する人、事業者に大変な苦労を掛ける。社会経済活動への影響を抑えながら、感染拡大を防止するという難しい課題に向き合っている。道が一丸となり、一人一人が闘いに参加し、3週間、集中した対策を実施することについて協力をお願いしたい」と述べた。
秋元市長は、札幌の新規感染者が過去最多の141人を記録し「大変厳しい感染局面に入った」と強調。道に対し、支援金の半分を負担するよう要請したことを明かした。(山崎大和、鳥越裕子)