地域の明るい未来と疫病退散への願いを込めた「函館合同花火2020~未来への希望の光」(函館青年会議所、函館新聞社共催)が19日夜に行われた。函館市内の4カ所から、20分間で計3000発の花火が打ち上がり、秋の夜空を鮮やかに彩った。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で疲弊する地域を元気づけようと企画。感染拡大防止策として、密集を避けるため打ち上げ場所は事前に公表しなかったが、多くの市民が自宅周辺で観覧できるよう市内4カ所から打ち上げたほか、NCV函館センターがインターネットとケーブルテレビで生中継し、FMいるかが特別番組を放送した。
午後7時45分ごろ、緑の島(大町)を皮切りに、北大水産学部(港町3)、公立はこだて未来大学(亀田中野町)、函館高専(戸倉町)の順で花火が打ち上がり、ラスト5分のフィナーレは各会場で特大のしだれ花火やスターマインが咲き乱れ、地域住民や観光客らを魅了した。
札幌市から旅行で訪れ、函館山山頂で鑑賞した自営業の桜井浩平さん(47)は「函館で本格的な花火が見られるとは夢にも思っていなかった。100万ドルの夜景とのコラボレーションは最高」と笑顔を見せた。
函館青年会議所の上原亮太理事長(40)は「大きなハードルもあったが、実現できたのは協力していただいた多くの方々とJCの仲間のおかげ。地域の皆さんや子どもたちの元気につながっていたらうれしい」と話していた。(金子真人)