函館市美原1の写真館「スタジオアオヤマ」(青山隆社長)は、世界文化遺産登録を目指す「北海道・北東北の縄文遺跡群」をテーマにしたオリジナルのボードゲーム「Let’s go 縄文の道」を制作した。すごろく形式のゲームを通じて、各遺跡や各地の特色を学ぶことができる。
新型コロナウイルスの影響により、函館観光が大きな打撃を受ける中、次の大きな話題として縄文遺跡群に関心を持った青山社長(64)が遺跡群について遊びながら学ぶことができるボードゲームを作れないかと検討。青山社長は「地元に誇るべき遺産があっても知らないままなのは残念なこと。小さい子から高齢者まで、ゲームにすることで幅広く興味を持ってもらえる」と話す。
ルールは、さいころの目に従い、各構成資産、関連資産となっている遺跡群のカードを持ちながら、すべての遺跡を回ってゴールを目指す。ルートは分岐があるが好きな順で回ることができ、途中で引き返すことも可能。止まったますには「国内最大級の盛土遺構を持ち異形土器が出土した集落遺跡」(垣ノ島遺跡)など遺跡の特徴が分かる説明や「新幹線に乗って2つ進む」(北斗市)といった指示も書かれ、運やルート選びも勝負の要素になる。
こまになる縄文人キャラクターデザインも手掛け、「ジョー」「モンノ」「ミチ」(縄文の道)などと名付けた。試作段階で小中学生に実際に遊んでもらい、改良を加えたほか、函館市教委からも助言を得た。
青山社長は「縄文遺跡群の世界遺産登録はコロナ後の函館の明るい話題になる。新しい希望が次への一歩になる」と話している。
ボードはA2判。価格は1800円(税込み)。同スタジオのほか、市縄文文化交流センター併設の道の駅「縄文ロマン 南かやべ」(臼尻町551)で販売。問い合わせは同スタジオ(0138・45・9036)へ。(今井正一)