今年で広島・長崎への原爆投下から75年を迎えたことを受け、函館市と姉妹都市提携を結ぶカナダ・ノバスコシア州の州都ハリファクス市で、8月6日が「平和の日」に制定された。日本時間の7日(現地時間6日)に記念式典が開かれ、姉妹都市交流を進める函館・ハリファックス協会の古地順一郎会長がメッセージを送り、平和への思いを共有した。
終戦75年を記念し、ハリファクス市で姉妹都市交流を進める「ハリファックス・函館友好協会」と現地で平和を訴える団体「ノバスコシア女性の声」が企画。ハリファクス市庁舎前で開かれた記念式典では函館・ハリファックス協会の旗を掲げ、宣言文を読み上げた。式典後には市庁舎の鐘を75回鳴らすセレモニーも行われた。
式典に寄せた古地会長のメッセージでは、1945(昭和20)年7月14、15日の函館空襲の被害に触れ「函館も平和を希求するまちで価値観を共有している。空襲の体験談を次の世代にも伝えていかなければならない」と使命感を強調した。古地会長は「姉妹都市でも函館で空襲があったことを知る現地の人は少ない。今回の制定が交流をより深めるきっかけになれば」と意気込んでいる。(飯尾遼太)