函館市を流れる亀田川で、河口から約1・5キロの範囲でオオハクチョウの姿が見られている。カモやカモメが川を飛び交う中、1羽だけがぽつんとたたずんでいる。
市内大縄町に住む女性は、中島廉売へ買い物に行く時に渡る橋の上で、約2週間前に白い大きな鳥に気付いたという。「サギかと思ったが、同じく見掛けた人がハクチョウだと言って驚いた。生息地に帰る時に仲間とはぐれたのか、さらに居る時と居ない時があり心配」と話す。
北海道鳥獣保護監視員の小松俊男さん(69)はこのオオハクチョウについて、右側の羽に傷があることで「今年の春から住吉漁港周辺にいるものと同じと思われる」と話す。本州からシベリアへ帰る際に傷を負ったのか、同漁港でも同じようなハクチョウが確認されており「短い距離は飛べるので、移動したのではないか」とみている。
なぜ亀田川に来たのかは分からないが、横には捨てられた携帯オーディオ機器も見られ、環境や自然、動物保護の大切さを知らしめている。(山崎純一)