函館市内の警備会社に勤務する佐藤慶輔さん(38)は100円ショップで購入した商品で可動式のフェイスシールドを自作した。材料が3種類とシンプルで、20分程度で完成。コストパフォーマンスも良く、周囲の反応も上々だという。(今井正一)
普段、市内の介護施設の当直警備に携わる佐藤さんは新型コロナウイルスの感染拡大で、施設での人の出入りが制限されている現状や施設職員の話を聞き、路上の草刈り時に作業員らが使用する防護具をイメージして格安で防疫に役立つグッズが自作できないかと取り組んだ。
材料は、間に書類などを挟むために用いるB4サイズの透明のプラスチック製カードケース、サンバイザーとネジ、ナットのみ。カードケースは端を切り取り、シールド部分になる透明のプラスチック板2枚分を用意できる。けが防止のため、角を丸く切り落とすなど、切り口を滑らかにこともポイントだという。
サンバイザーはつばの部分を切り離し、額が当たるバンド部分のみを使用。バンドにはネジ穴を開けて、内側からシールドをネジで固定する。当初は、シールドとバンド部分にスポンジのついた隙間テープを貼ったが、使用時に呼気で曇るのを防止するため、シールドとバンドは中央部に2センチ程度の隙間が空くようにクリップで仮止めした後にネジ穴の場所を決めると良いという。
佐藤さんは「革ベルトなども試したが、しっくりとくる材料がそろった。ラミネート加工用のフィルムを使用することでより低コスト化を図ることもできると思う」と話していた。