【札幌】道の鈴木直道知事は18日夜に記者会見し、新型コロナウイルス感染症に関し「現時点で医療崩壊を起こすような爆発的な患者の増加は起きていない。この間に検査、入院などウイルスと戦う体制を整えることができた」として、19日で緊急事態宣言を終了すると表明した。さらに、「社会経済活動の継続も必要であり、道民、事業者が一丸となって危機克服に向かう新たなステージに入った」と強調した。
鈴木知事は、宣言終了の理由として、陽性確認者から陰性2回確認者を差し引いた道内の患者数が70人台と横ばいで推移していることや、発症日のピークが右肩下がりであることなど挙げた。札幌市で陽性確認者が増えていることについては「ライブバーなど感染源が明確な事例が数字を押し上げており、一定の制御下にある」とした。
道民に向けては「法に基づく宣言ではなかったが、道民、事業者が一丸となり意識や行動を変えてくれた成果で心から感謝している」と述べたが、「感染が収束に向かっているとは言い切れない。感染防止の取り組みを進めつつ、社会経済活動を回していく北海道モデルをつくっていかなければならない」と述べた。
また、道は道立34施設の休館を3月末まで延長することを明らかにした。道南では道立函館美術館、道南四季の杜公園、ネイパル森、噴火湾パノラマパーク(八雲町)が含まれている。
(高久佳也、鳥越裕子)