市立函館博物館(青柳町)で、戸井貝塚から出土し、昨年12月に市指定文化財となった出土品を公開する展示が6月14日まで行われている。全514点の中から代表的な骨角器など247点が並ぶ。
戸井貝塚(浜町)は市内にある縄文時代の12の貝塚の中でも最大規模で、出土品は約4000年前の縄文時代後期初頭の岩礁性貝塚からの骨角器が中心。同博物館が所有し、種類や数量が豊富で、精巧さや保存状態も優れたものが多い。
エゾシカの角から作られた体に無数の穴があけられた人形の角偶は、全国的にも出土数が少なく貴重。同じ素材で精巧な釣り針、漁労活動や海上交通に関係すると考えられる舟型土製品なども展示されている。同博物館の佐藤智雄学芸員は「戸井貝塚の特徴を感じられる展示になっているのでぜひご覧ください」と来場を呼び掛ける。
開館時間は午前9時から午後4時半まで(4月1日からは同5時)。入場料は一般が100円など。問い合わせは同博物館(0138・23・5480)へ。(小杉貴洋)