道中小企業家同友会函館支部道南観光研究会(山田俊幸会長)は10日、函館市教委にオリジナルの縄文紙芝居を寄付した。北海道・北東北の縄文遺跡群が、2021年の世界文化遺産登録を目指す国内の推薦候補に選ばれたことを受け、機運の醸成につなげる狙い。
同日、市役所で贈呈式があり、山田会長(67)が紙芝居枠付き1組(1組11枚)とA3版5組(同)を辻俊行教育長に贈った。三輪貞治幹事長が同席した。
山田会長は「紙芝居を読むと、縄文の文化や精神が子どもや親に伝わる。学校や児童館で活用し、縄文の魅力を知ってほしい」と話した。辻教育長が感謝状を山田会長に手渡した。
同研究会は縄文に関するセミナーや史跡見学会などを開いてきたが、世界遺産登録に向けた市民の盛り上がりに欠けると判断、昔懐かしい紙芝居を手作りした。6月に湯倉神社であったイベント「湯倉の杜」で初めて披露したところ、100人以上の来場客が見入るなど好評だった。
辻教育長は「多くの子どもが見て、縄文文化への興味を深めるきっかけにしたい。市民の機運の醸成にぴったり」とお礼を述べた。
市教委によると、1組は市縄文文化交流センターに置き、ほかは要望のあった小中学校や児童館に貸し出す。(山崎大和)