第62回建築士会全国大会(日本建築士会連合会主催)が21日、函館アリーナなどを会場に開かれた。約3000人の建築士らが全国各地から集まり、まちづくりに果たす役割について多角的な議論を交わした。
道内で12年ぶり、函館では初めての開催。令和を迎え、建築士の役割を再確認する場にしようと、「Re+(リ・クロス) 明日のまちに輝きを」を大会テーマに設定した。
午前中は8つの分科会でバリアフリーや防災、人工知能への対応などを議論。歴史的建物の活用を意見交換した部会では、市内の建築事務所代表、富樫雅行氏が西部地区の取り組みについて発表した。
空き家の管理と景観をテーマにした部会では、「空き家が集まる狭いエリアを集中的に手掛けると成果が見える」「狭い空き地や道路に面していない土地は周辺との共同建て替えを推進すべき」などと意見を交わしていた。
記念講演では、上川管内東神楽町出身の建築家、藤本壮介氏がこれまでの建築作品の構造に触れ、自身の建築観を振り返った。22日は5班に分かれ、函館や江差の建築物を見学する「地域交流見学会」が開かれる。(深津慶太)