【福島】海峡横綱ビーチ(町月崎)で20日、海開きが行われた。町観光協会の河原塚利雄会長、鳴海清春町長、前田勝広教育長ら町内関係者のほか、町出身の海洋冒険家、中島正一(1946~91年)の顕彰に取り組む遠泳監督、宇田快(やすし)さん(67)が東京から初参加し、河原塚会長に「町を遠泳の聖地にしたい」との夢を語った。
津軽海峡は、世界7大海峡横断泳(オーシャンズセブン)の最難関とされ、毎年世界中から多くの挑戦者が訪れる。中島は国士舘大学の学生だった1966年、津軽海峡横断泳に初成功し、以降、ドーバー海峡、マゼラン海峡など世界の21海峡を泳破して遠泳への認識を広げた。
海開きでは、福島大神宮の常磐井武典宮司が遠泳を織り込んだ祝詞を奏上し、宇田さんは感涙。河原塚会長に遠泳の受け入れ態勢整備を求め、「福島を“遠泳の聖地“として世界に発信していきたい」と訴えた。河原塚会長は「観光協会としても、パネル展示など何らかの形で中島の功績を子どもたちに伝えたい」としている。
宇田さんによると、今年は国内外の15~20組が津軽海峡横断泳を計画しているといい「宮司に安全祈願してもらったのぼりを、遠泳の伴走船の船長に手渡したい」と話していた。
同ビーチの遊泳時間は午前10時から午後4時、8月18日まで。同13日には「やるべ福島イカまつり」が開かれる。(神部 造)