函館市が整備を進めている無料Wi-Fi「HAKODATE FREE Wi-Fi」(ハコダテ・フリー・ワイファイ)のサービス提供が4月から始まった。アクセス(接続)ポイントを、西部地区とベイエリア地区周辺に整備。簡単な認証登録後にスマートフォンなどでインターネット接続が可能となる。市は、まちあるき観光中の利便性向上やSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を使った函館情報の発信を期待している。
昨年度から進める整備事業で、「ワイヤ・アンド・ワイヤレス」(東京、大塚浩司社長)を代表法人とするグループが受託した。
利用可能エリアは西部地区が二十間坂、八幡坂、基坂沿いなど、ベイエリア地区が金森赤レンガ倉庫群周辺など。公共施設や民間企業などの協力で、35施設に計48の接続ポイントを開設。1ポイント当たり50端末の同時接続が可能で、歩行中は一部電波が途切れる場合もあるが、おおむね良好な環境で接続できる。
市や函館商工会議所などでつくる北海道新幹線開業対策推進機構が、2012年から整備を進めた「Hakodate City Wi-Fi」を設置していた市地域交流まちづくりセンターや五稜郭タワーなども新環境に切り替える。
利用には、スマートフォンやタブレット端末などの設定画面で、SSID(端末に表示されるWi-Fiの名称)「00_HAKODATE_FREE_WiーFi」を選択。ブラウザー上の認証画面では日本語、英語、中国語(繁体、簡体字)、韓国語、タイ語での表示が可能。ツイッターやGoogleなどのアカウントでログインする「SNS認証」か、メールアドレスを登録して利用を開始する。連続接続時間は3時間。
市は日本語、英語など4言語別のリーフレットも作成し、観光施設などで配布する。本年度は駅前・大門地区、五稜郭地区、湯川地区にエリアを拡大。港町埠頭と西埠頭にも整備する。市観光部国際観光課は「観光地から直接、情報を発信してもらうことで、函館のプロモーションにもつなげたい」としている。(今井正一)