市立函館病院(森下清文院長)は11日、函館・近郊の中学生を対象にした「外科手術体験キッズセミナー」を同院で開講した。24人が縫合糸など実際の医療機器に触れ、医療の現場を身近に感じた。
毎年開催し、今年で11回目。開講前に、同院の佐藤隆弘副院長が「実際に医療機器に触れられる貴重な機会。難しくも、やりがいがある医療の職業に興味を持ってもらえたら」とあいさつした。
参加者がガウンや手袋を装着し、記念撮影を楽しんだ後、セミナーに移った。4人グループの6班に分かれ、内視鏡外科手術トレーニング用の医療器具操作や超音波凝固切開装置(ハーモニックスカルペル)を使った模擬手術体験など、計6ブースを各班が回った。
手術体験には、ブタの心臓や腸が使われたものもあり、中学生は医師のアドバイスを受けながら、真剣な表情で医療機器を丁寧に扱っていた。
終了後は、同院がキッズセミナー修了証と記念品を参加者に贈った。函館白百合学園中学校1年の横井啓乃さん(13)は「医療関係の仕事に興味があったので応募した。初めて触る医療機器にずっとワクワクしていた」と笑顔で話した。(柳元貴成)