国の天然記念物である秋田犬の展覧会「第84回函館支部展覧会」(秋田犬保存会函館支部主催)が3日、函館市の亀田八幡宮境内で開かれた。道内を中心に全国から50頭が集まり、容姿や威厳など、日頃の特訓の成果を披露し合った。
秋田犬は日本古来の大型犬で、東京都にある「忠犬ハチ公」像が有名だ。堂々とした風格と飼い主の指示は忠実に守るという部分を併せ持つことから、国内外に愛好家がおり、世界各地で展覧会が開かれている。
函館での展覧会は毎年開催。この日は年齢ごとに幼稚犬、幼犬、若犬、壮犬、成犬の雄、雌で審査を行ったほか、全国の展覧会で優秀な成績を残した参考招待犬のお披露目もされた。
審査では耳や尾の形をはじめ、毛並みや歯の本数などが細かくチェックされた。堂々とした姿に、見に集まった市民らはくぎ付け。日頃の運動、適切な食事の管理、愛情を持った飼育が不可欠で、人犬一体となって審査に臨んでいた。
毎年出場している伊達市の会社員樋口真吾さん(42)は「秋田犬はとても飼い主思いの日本犬で、ぜひ見てほしい」と魅力を語る。同支部の干山正支部長は「国の天然記念物である秋田犬の素晴らしさを広め、もっと多くの人に養ってもらいたい」と話していた。(蝦名達也)