函館公園(青柳町)の動物施設にこのほど、旭川市の旭山動物園から譲渡されたインドクジャクなど、鳥類4種計32羽が加わった。クジャクは雄、雌各4羽で、飼育ケージがにぎやかになり、来園者を楽しませている。来春には雄が美しい羽を広げる求愛行動を見ることもできそうだ。
函館公園管理事務所によると、同公園では1995年に円山動物園(札幌)から譲り受けたクジャクがいたが、今年6月に最後の1羽が死亡。旭山動物園とは昨年から、クジャクなどの譲渡について交渉を続けていたといい、10月25日に仲間入りした。
頭部などが光沢のある青色をしたのが雄で、繁殖期の春に羽を広げて美しさを競う。寒さに弱いため、今年の屋外展示はまもなく終了予定で、同事務所は「春に屋外展示を再開するころに求愛行動が見られるのでは。繁殖にも取り組みたい」としている。
旭山動物園からはクジャクのほか、特徴的な頭部を持つ観賞用のニワトリ「ポーリッシュ」4羽、水鳥ケージにマガモ、カルガモ各10羽が加わった。今年は、園内の遊園地「こどものくに」を運営する北海興業からレッドイグアナとギリシャリクガメの寄贈を受けるなど、管理棟内の動物たちも充実。長年愛されているご長寿シェトランドポニーの「未来(みく)」を筆頭に、施設全体の飼育数は33種139頭(両生類、魚類などを除く)となった。
また、一部ケージのネットをアクリル板に交換したり、鹿角やトサカを付けたヘルメットの設置、案内表示の工夫などを続けている。同事務所は「来園者に喜んでもらえるよう少しずつ改善しているので楽しんでもらいたい」としている。(今井正一)