道警函館方面本部(荒瀬伸郎本部長)は9月28日、市内の交通機関を運営する函館バス(森健二社長)、函館地区ハイヤー協会(横田有一会長)、函館市企業局(川越英雄局長)と「交通安全対策に関する協定」を締結した。交通事故抑止を狙いとした複数の機関による同時協定は道内では初めて。
函館方面本部管内では、9月だけで5人が交通事故で亡くなっており、日没が早まりだす秋口は事故の多発が懸念されていることを受けて協定が結ばれた。協定書では、締結者が互いに協力し、事故のない安心して暮らせる社会づくりへ貢献することを目的としている。
締結式では各代表者4人が直筆で協定書に署名した。今後は協定活動の一環として、街頭啓発や同本部が製作したポスターをバスや市電、タクシーの車内に掲示し、利用者を介して地域の交通安全意識高揚を図っていく。
荒瀬本部長は「9月は、森町で発生した一度に3人が亡くなる事故、高齢者が運転する原付バイクから転倒して死亡する痛ましい事故が相次いだ」とし、「これからは暗くなる時間が早まるため、予断を許さない状況。気を引き締めて連携を高めていきたい」と述べた。(柳元貴成)