6月から進めていた函館市元町の函館聖ヨハネ教会の修復工事が終了し、9月30日、同教会聖堂で感謝の祈りがささげられた。同教会管理牧師で日本聖公会の植松誠首座主教が聖水をまいて建物を祝福した。
1979年に完成した現在の聖堂は十字型の屋根を持ち、ドーム型の天井の礼拝堂がある。信徒だけではなく、教会や寺社が隣接する西部地区にあって、函館を訪れる多くの観光客も足を運ぶ。今年6月からの改修工事では、老朽化していた外壁や屋根など外観上の補修を進め、集会室やトイレの改装も行った。
この日の礼拝では、植松首座主教や藤井八郎牧師らが信徒とともに祈りをささげ、安全に工事が終了したことに感謝した。
植松首座主教は1874(明治7)年に英国聖公会宣教協会の宣教師、ウォルター・デニングが来函した歴史に触れ、函館が道内での布教活動の始まりの地であることを強調。「文化も習慣も違うこの地にイエス様を伝えたいという情熱や信仰を持ってやってきた人たちがいてこの教会がある。この教会は宣教の拠点であるという重大な責務を持っている」と述べた。(今井正一)