16日から7月22日まで白熱のレースを展開する函館競馬。期間中、JRA(日本中央競馬会)函館競馬場ではタレントやテレビ番組の戦隊ヒーローなどのショーが目白押しだ。17日には、昨年12月に世界のマジック界で権威ある賞の一つ「マーリン・アワード2018」を受賞した函館出身のメイガスさんのマジックショーが行われる。
同賞は世界最大のマジシャンメンバーの団体「インターナショナル・マジシャンズ・ソサエティ」が選定し、「マジック界のアカデミー賞」といわれる名誉ある賞。メイガスさんは日本人として3人目の快挙で、今年1月に行われた受賞式でトニー・ハッシーニ会長はメイガスさんについて「素晴らしいスキルを持ち、世界で一番創造力がある」とたたえた。
メイガスさんは幼少期からマジックを始めていたといい、「小学生の時、お楽しみ会で友だちにハンカチを借り、家から持ってきたペットのインコを出した」と話す。初舞台はオーストラリア。1988年、同国の建国200年祭で世界の若いアーティストがパフォーマンスを披露する企画に招待され、2000人を前に初舞台を踏んだ。その後プロとして実績を重ね、現在は至近距離で演じるクローズアップマジック、予言などメンタリズム、観客参加型など日本で最新のマジックを演じ、中でもイリュージョン(大魔術)の分野は第一人者。また、他の人にマジックを提供し、世界27カ国にクライアントを持つ。
今年で30年を迎えたが、一時はパフォーマーを引退し、指導する側として活躍していた。しかし後進にとって一層良きマジシャンであることを目指し、3年ほど前から再びテレビなどに登場。ブランクを感じさせず、あらゆるテクニックを駆使して国内外の人を魅了する。
同賞受賞について「マジックはお金と時間、モチベーションを維持することが大変。なけなしの気持ちを集めて頑張ってきた。支えてくださった皆さまのおかげ」と語る。テレビ出演が多くなり、「おかげでカメラの前でも緊張しなくなり、マジックを披露するタレントとして扱われるようになった」。復活に懸けた思いがかなったことを喜ぶ。
古里が大好きで、「北海道を皮切りに全国でショーを展開し、最終公演を函館でできれば」と熱い思いを語る。函館では今でも市内の病院などでマジックを披露することがあるという。帰省時の楽しみは食事と、子どもの頃に母が何度も連れて行ってくれた映画。「子どもにとって難しい映画でも、どうしたら物語を最高に表現できるのかと考えながら見ていた。今は親への感謝で一緒に映画館に行きます」と話す。
同競馬場では、風の広場特設ステージでショーを行う。「誰が見ても面白いと感じてくれることを大切にしている。イリュージョンも交えて進めたいと思うので楽しんでほしい」と話す。当日は入場無料の「フリーパスの日」で、ショーは午後4時35分ごろから(開場は同4時)。
このほかのゲストイベント、ファミリーイベントの予定は次の通り。イベントの問い合わせは同競馬場(0138・53・1021)へ。(山崎純一)
▽16日「流れ星開幕お笑いライブ」…スタンド前特設ステージ①午前11時半ごろ②午後4時35分ごろ
▽17日「田中圭のケイ馬トーク」…スタンド前特設ステージ①午前11時半ごろ②午後4時35分ごろ
▽23日「平野ノラ&にしおかすみこお笑いステージ」…スタンド前特設ステージ①午前11時25分ごろ②午後4時35分ごろ
▽24日「平岡祐太函館トークライブ」…スタンド前特設ステージ①午前11時25分ごろ②午後4時35分ごろ
▽7月1日「HUGっと!プリキュアショー」…緑の広場特設ステージ、ショー=午前11時25分ごろ、握手会=午後1時45分ごろ
▽8日「怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーショー」…ショー午前11時25分ごろ、握手会=午後1時45分ごろ
▽同15日「桜井日奈子スペシャルトークショー」…スタンド前特設ステージ①午前11時50分ごろ
▽同22日「カミナリ&ニルベース齋藤お笑いLIVE」…スタンド前特設ステージ①午前11時半ごろ②午後4時35分ごろ