函館出身の現役最年長プロレスラーで大日本プロレスのグレート小鹿会長(75)が5日、函館銭亀沢中学校(松岡利夫校長)を訪れた。60年ぶりの母校訪問で、エゾヤマザクラの苗木15本を同校PTAに寄贈。2、3年生29人と校庭に植樹し、木々と後輩の成長を願った。
同校は旧銭亀沢村時代の1954年に開校し、小鹿さんは55年に入学、4回生として卒業した。中学時代を振り返り「教室から海が見え、なぎの日には(授業を抜け出し)魚を釣りに行った。お袋が喜んでくれるのが楽しくてね」と懐かしむ。
2015年にはNPO法人「資源を増やす木を植えましょう」(本部・札幌)を設立し、豊かな海を育む森づくりに取り組むほか、昨年、はこだて観光大使に就任したこともあり、母校への寄贈が実現した。
植樹では、松岡校長と藤田学PTA会長があいさつ。28日が誕生日の小鹿さんは、今年の目標を年間20試合出場としていることに触れ「体はがたがたで痛みもあるが残りは15試合。決めたことはしっかりとやる。将来やりたいことはあるだろうが、やろうと決めたことは最後まで頑張ってください」と激励した。
植樹を終え、生徒代表で3年の原子由紀永君(14)が「しっかりと育て、函館に緑を増やすことに貢献したい」と約束。生徒らの求めに対し、サインにも気さくに応じていた。
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大日本プロレス函館大会は8日午後2時から、函館総合卸センター流通ホール(西桔梗町589)で開催。第1試合は3月26日にデビューした同校出身の石川勇希選手(22)が出場する。小鹿さんは「凱旋試合は緊張するもの。体が小さいのでしっかり練習するように言っている」とし、「プロレスの面白さが分かる大会になる」と来場を呼び掛ける。チケットは市内松柏堂プレイガイドなどで発売中。問い合わせは大日本プロレス(090・1525・6010)へ。(今井正一)