成人の日の8日、第70回函館市成人祭(市、市教委主催)が函館アリーナで開かれた。穏やかな天候に恵まれ、約1300人が大人の仲間入りを果たした。旧友との再会に心躍らせるとともに、大人としての自覚と決意を新たにした。
本年度の対象者は1997年4月2日~98年4月1日に生まれた2160人(男性1072人、女性1088人)で、前年度より74人多い。会場では初々しいスーツや、きらびやかな振り袖姿の新成人が、友人と一緒に記念撮影を楽しむ姿が多く見られた。
式典で工藤寿樹市長は「若い人たちが新鮮な感覚と勇気と行動力を持って、人口減少の時代の中で新たな時代を切り開いていってほしい」と述べ、「今後の人生には険しい道、さまざまな壁がある。時には逃げることがあってもいい。ただ、乗り越えようとする気持ちだけは失わないで」とエールを送った。
新成人を代表し、平田幹太さん(20)と櫛谷優花さん(同)が「先人が築き上げ、培ってきた地域の文化や伝統をこれからも守り、愛する郷土である函館の発展に努める」と力強く宣誓した。また、今回初の試みとして函館の歴史をまとめた映像を上映し、郷土の歩みを再認識した。
式後には祝賀行事(実行委主催)があり、選挙の模擬投票体験や懐かしい駄菓子の配布、旅行券などが当たる抽選会、中学3年時の恩師からのメッセージ掲示などで新成人の門出を祝福した。(山崎大和)