【松前】14日まで開かれた松前さくらまつりが終わり、落ち着きを取り戻した松前公園では、濃いピンクの「関山」、純白の「松月」、八重咲きの「普賢象」など遅咲きのサクラが見ごろを迎えている。
同公園は250種1万本のサクラが鑑賞できる道内有数のサクラの名所。月末にかけて、濃い紅紫色の「鵯(ひよどり)桜」「松前」など最も遅咲きのサクラが花開き、花見シーズンの有終の美を飾る。
札幌市の高見絹枝さんは、孫の安那さん(30)の運転する車でサクラめぐりを楽しんでいるといい「この時期に松前に来るのは初めてだが、想像以上に素晴らしかった」と感激していた。
松前のサクラの中でも、見本園や北鴎碑林で鑑賞できる「金沢兼六園菊桜」や「奈良八重桜」は八重咲きの花の花芯から小さな花が咲く“二段咲き”という珍しい特徴を持つ。松前花の会の北川聖治さんは「遅咲きのサクラがこれほど揃っているのは道内でも松前だけ。二段咲きの見ごろはこれからなので、ぜひ足を運んで」と呼び掛けている。(神部 造)