箱館奉行所(五稜郭町44)の大広間で3日、百人一首などを学ぶ「奉行所でかるた大会」が開かれた。幕末の雰囲気漂う畳の上で、幼児から一般まで約20人が札の取り合いを楽しんだ。
同奉行所の指定管理者・名美興業が、箱館奉行所を市民に身近に感じてもらおうと企画。前半は、百人一首の愛好会「函館白妙会」(竹中惠子会長)のメンバーが、上の句を詠んで下の句の札を取る「上の句かるた」を指導。道内では、下の句を詠み下の句が書かれた木札を取る「下の句かるた」が主流で、参加者のほとんどが上の句かるたは初体験。最初はどの札を取っていいのか分からず四苦八苦する場面も見られたが、繰り返し挑戦するうちに、短歌の内容を覚えて素早く反応できるようになり、模擬対戦も白熱していった。
柏野小3年の阿相敢大くんは「上の句かるたは難しかったけど、少しずつ札が取れるようになって楽しかった。またやってみたい」と笑顔を見せていた。
後半は、はこだての歴史や郷土の情報が学べる「はこだてカルタ」を使い、参加者が楽しく交流した。(小川俊之)