シーボーン・クルーズ(米国)社のラグジュアリー客船「シーボーン・クエスト」(3万2477トン)が9日、函館港若松埠頭(ふとう)に初寄港した。雲一つない快晴の中、乗客438人、乗員343人を乗せた同船は午前8時に接岸し、欧米客らは函館観光を満喫した。
今年度函館港に入港する大型クルーズ客船の入港予定76回のうち初寄港は16船で、同船が1船目。横浜発着の15日間の船旅で国内のサクラや工芸品などを楽しむクルーズ。広島や韓国の釜山、境港(鳥取)、敦賀(福井)、富山を周遊し、酒田(山形)から入港した。
ともえ大橋などには、初めて市内にお目見えした豪華客船をカメラに収めようと集まったギャラリーの姿も。船内では初寄港を記念した歓迎セレモニーがあり田畑浩文副市長らが参加。盾の交換や花束、函館名物のいか踊り法被を船社側に贈った。
市港湾空港振興課は「さまざまな観光地を訪れ地域を周遊し、函館の魅力を楽しんでほしい」とする。乗客は観光バスやタクシーに乗り込み、函館山ロープウェイや五稜郭、大沼などの観光を楽しんだ後、船に戻り次の目的地釧路へと向かった。(竹田 亘)