福祉施設などでボランティア公演を続ける江差追分会函館声徳会支部(内村徳蔵支部長)は19日、「400回慰問記念コンサート」を介護老人福祉施設「函館共愛会愛泉寮」(中島町35、山石卓弥施設長)で開いた。節目の演奏に会員20人が出演し、歌や演奏、踊りを繰り広げ、お年寄りらを喜ばせた。
慰問活動は、会員のレベルアップと思いやりの心を養うことを目的に、1986年2月にスタート。福祉施設、病院、函館少年刑務所などを訪問して公演を続けてきた。
この日のコンサートは、活動30年、通算400回を記念して企画され、入居する高齢者や施設職員ら約100人が参加。会員による「江差追分」の合唱で幕を開け、地元や東北の民謡、津軽三味線の合奏などを発表した。最後は全員が出演して「花笠音頭」を披露。華やかな踊りや歌声でにぎやかなひとときとした。
入居者の中には、同支部の元会員、古藤トシさん(86)の姿もあった。客席で一緒に歌いながら公演を堪能した古藤さんは、「素晴らしかった。これからも頑張ってほしい」とエールを送った。
内村支部長(67)は「家族、会員、ボランティア仲間の支えで続けることができたと感謝している。こちらが逆に、元気や励ましをもらうことも多かった」と30年の活動を振り返り、「これで終わりではなく、次は500回に向けて頑張っていきたい」と抱負を語った。(早坂直美)