老舗レストランの五島軒(函館市末広町、若山豪社長)と老舗和菓子店の千秋庵総本家(宝来町、橋敦央社長)、NIPPONIAHOTEL(ニッポニアホテル)函館港町(豊川町、楠山琴乃支配人)がコラボレーションしたアフタヌーンティーセット「ハコダテヒストリー ザ・アフタヌーンティー」が、15日から五島軒本店で提供される。函館・道南の地元食材を使い、3者それぞれの特徴を生かした軽食と飲み物が楽しめる。4月14日まで。
五島軒は本店1階のカフェ「ブリューネ&エリザベス」で昨年4月からアフタヌーンティーセットを予約制で提供する中、同様にアフタヌーンティーを手掛けるニッポニアホテルに「同じ土俵で料理の競演をしたら楽しいのでは」と若山社長が声を掛け、さらに西部地区の和菓子店として親しまれている千秋庵総本家にも働きかけ、和洋折衷のコラボが実現した。
3段重ねのスタンドを用意し、上段はニッポニアホテルが手掛ける洋菓子。みよい農園(森町)の高糖度カボチャ「くりりん」を使ったモンブラン仕立てのスイーツや、レンガに見立てたフランスの伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」など、斎藤寿樹シェフが腕を振るった4品を出す。中段は千秋庵総本家で、函館ゆかりの歌人・石川啄木が住んでいた青柳町を詠んだ短歌にちなみ、矢車草をモチーフとした和菓子など4品。下段は五島軒の洋食で、ホタテクリームコロッケ、はこだてわいんのワインで煮込んだビーフシチューとサンドイッチ2種類を並べた。
ドリンクも地元の老舗美鈴商事、十字屋食料品店(末広町)のコーヒーに加え、地元のワイナリー2社で収穫したブドウをブレンドして昨年発売した「函館夜景紅茶」などを提供。格調高いカフェで優雅なひとときを楽しめる。
若山社長(41)は「今までは単独で発信することが多かったが、地域を盛り上げる上では会社同士が連携した方が相乗効果も生まれ、市民や観光客にも楽しんでもらえる」と強調。「伝統的なフレンチと和菓子に、新進気鋭の斎藤シェフのアイデアが盛り込まれ、楽しいコラボになった。函館でも会社同士で一緒に何かやるのが新しいスタンダードになれば」と話している。
2時間、ドリンク付きで一人5500円。1日10組限定で、午前11時、午後1時、同3時の3部制。利用の3日前までの完全予約制。(13日に予約した場合は15日の利用が可能)。問い合わせは五島軒(0138・23・1106)へ。(千葉卓陽)