函館市熱帯植物園(湯川町3、鈴木一郎園長)で、道内では珍しいキンモクセイの花が咲いている。温室内には秋を感じさせる独特の甘い香りが漂い、来園者を楽しませている。
キンモクセイは中国原産。ジンチョウゲ、クチナシとともに日本の三大芳香木と称されるが、寒さに弱く道内では越冬が難しい。同園の木は2008年に植えられ、高さ約1・5メートル。昨年の猛暑の影響で初めて満開となり、今年も9月29日にオレンジ色の小さな花びらが開いた。
今週末までが見ごろで、鈴木園長は「昨年の暑さで目が覚めたのではと思う。芳醇な香りをぜひ楽しんでほしい」と話している。(千葉卓陽)