【七飯】どさんこミュゼ(宮本英樹社長)が運営する大沼流山牧場(パド・ミュゼ、東大沼294)内で整備を進めていた展示厩舎(きゅうしゃ)が完成し、同牧場は1日にグランドオープンを迎える。馬の行動展示を目的とする厩舎は日本初といい、室内のアート作品と合わせて馬の暮らしを身近に感じられる機会を提供する。
厩舎は長さ約33メートル、幅11メートル、高さ8メートル、延べ床面積は約514平方メートル。道南スギにこだわった木造2階建てで、事業費は約1億円。
1階は同牧場が所有する40頭ほどの馬のうち10頭が入り、柵越しに馬と触れ合える。1頭ずつオランダから輸入した鉄製の柵で仕切り、ヨーロッパ風の雰囲気を演出。2階からは馬の背を眺められるほか、動物写真家のシャルロット・デュマさんが同牧場で撮影した馬の写真、無声映像作品を展示。生きている馬の姿や生活音と、アートの馬を同時に堪能できる。
9月30日には同牧場で厩舎のお披露目記念式典が開かれた。宮本社長をはじめ中宮安一町長や前田一男衆院議員、地元企業関係者ら約60人が出席。宮本社長が説明し、参加者は厩舎内を見て回り、馬との触れ合いを楽しんだ。
同社は将来的に、牧場内にインドアアリーナ(室内馬場)や馬のショーを鑑賞できるシアターの建設を予定。宮本社長は「厩舎によって、いつでも馬と触れ合える機会を提供できる。駒ケ岳やどさんこなど、地場の資源に付加価値を付け、新たな観光エリアを作っていきたい」と話している。
同牧場の入園料500円(未就学児無料)で厩舎に入れる。また、9日まで毎日午前11時から、馬のパレードイベントを開催する。(蝦名達也)