8日の函館競馬開幕を前に日本中央競馬会(JRA)函館競馬場(安田圭治場長)で30日、開催中の安全を祈願する「馬場浄め」と「馬頭観世音祭」が執り行われ、競馬場職員や函館馬主協会など関係者約20人が人馬の無事を祈った。
馬場浄めはスタンド前の芝コースゴール付近に祭壇を設け、湯倉神社の伊部宗博宮司と和泉孝平権禰宜(ごんねぎ)が神事を行った。伊部宮司が祝詞(のりと)を奏上し、「清め払いの儀」では芝生に塩やコメ、細かく切った紙をまいた。参列者は一人ずつ祭壇に玉串をささげた。
馬頭観世音祭では湯川寺の筒井章順副住職が読経し、参列者が焼香。石碑にはニンジンが供えられ、「南無馬頭観世音菩薩」と念仏を唱え、死んだ馬を供養した。
今年は7月14日までの12日間開催。今春の競馬開催ではレース中の落馬事故が相次いだ。安田場長は「まずは競馬が安全に開催できるよう、ファンが快適に過ごせるように臨んだ。天候に恵まれた中での開催になれば」と話していた。(飯尾遼太)