郵船クルーズ(横浜)の豪華客船「飛鳥II」(5万142トン)が22日、函館港に寄港した。今季の最終寄港で、午後9時の出港時には来年の再会を誓い、市民有志がいか踊りで見送った。
今季の「飛鳥II」は初代の就航から25周年を記念したクルーズを展開。函館には6回寄港し、就航年の2006年の7回に次ぐ回数となった。今回は、秋の日本一周・韓国クルーズの最中で、19日に名古屋を出発。函館を離れた後、24日に鳥取県境港に入る。
港町埠頭(ふとう)の岸壁で行われた入港セレモニーで、國安秀範港湾空港部長は「初代から通算88回目の縁起のいい回数。これからも末永く函館に来ていただきたい」とあいさつ。小久江尚船長は「肌寒いが秋を感じる。夜景を堪能し、出港時のいか踊りをクルーも一緒に楽しみたい」と述べた。
岸壁では「みなとまちづくり女性ネットワーク函館」(折谷久美子代表)が函館開発建設部職員の協力を得て、イカめしを振る舞った。12年から続けている活動で、函館産のイカを使った柔らかなできたての味で乗客とクルーを満足させた。午後9時の出港に合わせ、恒例となったいか踊りが行われ、函館港を後にした。(今井正一)