クリスマスイブの24日、函館市元町3の国指定重要文化財、函館ハリストス正教会(児玉慎一神父)で「市民クリスマス(降誕祭徹夜祷)」が開かれた。市民や観光客が参加するのは4年ぶり。聖歌隊が美しい歌声を聖堂に響かせる中、祈とう文が読まれ、荘厳な雰囲気に包まれた。
コロナ禍の影響で2020年は信徒のみで行い、21、22年は耐震補強を含めた保存修理工事のため開かなかった。
「日本の音風景100選」でもある鐘が打ち鳴らされ、祈りが始まった。児玉神父や補祭が読む祈とう文や聖歌は、明治時代に聖ニコライが訳した。児玉神父が「聖油」と呼ばれる油で参加者の額に十字架を書き、パンを食べる儀式もあった。
児玉神父は「工事が終わり聖堂が美しくなったのは皆さまのおかげ。コロナが落ち着き来年もこのような形で開きたい」と話した。
25日午前10時から同11時まで「降誕祭聖体礼儀」を行う。参加自由。(山崎純一)