函館市湯川町1でラーメン店「maido(まいど)」を営む三谷宏太(こうだい)さん(32)は3、4日に行われた函大付属有斗高校(山田伸二校長)の学校祭「第68回有斗祭」に出店した生徒の模擬店に、ラーメン作りでボランティア協力した。生徒の保護者が直接、模擬店に協力するのは初めてで、生徒たちもプロならではの技に興味津々だった。
三谷さんは同校の卒業生。現在は息子の璃緒君(15)が同校に通っている縁で、仕事を生かした模擬店営業への協力を打診した。
2日間は校内で約20の出店やイベントが行われた。1年B組が出店したラーメン店「maido in YUTO」では、三谷さんと妻のあゆみさん(39)が2日間つきっきりで生徒をサポート。1杯300円のハーフサイズのラーメンを2日間で約500食以上売り上げた。このクラスの冨田琉斗君(16)は「みんなと一緒に過ごしながら、日に日に手際が良くなるのを感じる。仕事するのが楽しく思える」と笑顔を見せた。
各模擬店など学校祭全体の益金の一部は市社会福祉協議会などに寄付される。山田校長は「生徒にとっては社会勉強の機会となり、保護者にとっては家庭とは違う子どもたちの一面が見られる機会になる」と喜ぶ。
三谷さんは「楽しいし、教えがいがある。こういう活動をまた一緒にしたい」と手応え。あゆみさんも「親子が校内で触れ合えるような取り組みが、今後さまざまな場面で増えていったら」と期待を寄せた。(半澤孝平)