今年の干支(えと)申(さる)年が3世代続く家族がいる。函館市北美原に住む工藤さん一家は3世代3人が申年で、さらに3人は3月生まれと“トリプルスリー”を達成し、今年は縁起のいい年になりそうだ。
3世代は八寿子(やすこ)さん(59)と長男でトラック運転手の竜也さん(35)、竜也さんの次男で北美原小学校6年の蒼(あおい)君(11)の3人。八寿子さんは「蒼が生まれたときに家族で『3月生まれの猿3匹そろった』と盛り上がり、申年は繁栄するともいわれるのでうれしかった」と振り返る。
工藤家は、八寿子さんの夫で漁師の日出美さん(57)、日出美さんの母のフヨさん(81)、竜也さんの妻の美保子さん(36)、長男の涼さん(13)、長女の七海さん(8)の8人家族。
申年の性格は、猿のように一カ所にとどまらずに、木から木へと飛び回るように常に新しいものを求めている性格ともいわれる。3人に申年と思った瞬間を聞くと、八寿子さんは「その通りでなんでも早くやりたい性格」、蒼君は「野菜は嫌いだがバナナは好き。少年野球ではスローイングが早いと言われた」、竜也さんは「仕事で群馬県と新潟県の境にある三国峠を通ると猿の大群に遭遇し、栃木県の日光では猿が寄って来て、仲間を見るように私をじっと見てくるような気がする」と笑顔で話す。
3人にとって縁起のいい年を迎え、八寿子さんは「新しい出会いに感謝して、一人でも多くの人が笑顔になれる触れ合いを大切にしたい」。今年、亀田中学校に入学する蒼君は「野球部に入って、レギュラーになれるように頑張りたい」と抱負を語り、竜也さんは「母が今年還暦を迎えるので、みんなでお祝いをしてあげたい」と春が来るのを楽しみにしている。(能代俊貴)