「はこだて国際科学祭2015」(サイエンス・サポート函館主催)が22日、五稜郭タワーなどで開幕した環境をテーマに、子どもから大人まで科学の魅力を楽しめるイベントやワークショップを繰り広げる30日まで
五稜郭タワーアトリウムには、3つの科学屋台が登場自分の声を音源にした「ラップ製造マシン」や、ヒグマの生態を伝えるブースが人気を集めた愛知県春日井市の神坂沙渚(さな)さん(8)と、いとこで札幌市の舟橋心菜さん(同)はヒグマの毛皮に恐る恐る触れ、「肉球が固くてびっくりした」と目を丸くしていた
オープニングイベントの「サイエンスダイアログ」では、渡島総合振興局保健環境部環境生活課自然環境係の荒井一実主任、七飯町のハンター金森春菜さんをゲストに、野生動物とのより良い付き合い方を考えた
荒井さんは「ヒグマは本来大人しい性格だが、人間が不用意に落とした菓子などの味を覚え執着する」とし、「エゾシカは全体数が減れば被害も減るが、ヒグマは問題を引き起こす個体がいる限り、数を減らしても被害は減らない」と指摘した
金森さんは、ハンターとしての経験を踏まえ「道南は、都市と自然の距離が近いのが特徴人間がマナーを守れば被害は減ると思うので、どうすればいいか一緒に考えよう」と話した
23日は「青少年のための科学の祭典」「函館高専メカニズムフェスティバル」(いずれも千代台公園陸上競技場、午前10時~午後3時)などが行われる(稲船優香)