JR北海道は22日未明、来年3月の北海道新幹線開業に向け、乗務員の訓練運転を始めた新函館北斗駅で運転士が指導員と共に北海道新幹線車両「H5系」に乗り込み、営業運転を想定した訓練を実施初日は、ポイントが切り替わらない不具合が発生したため途中駅で折り返し、予定していた新青森駅までの運転を取り止めた
同社はこの日、新函館北斗駅で訓練運転の様子を報道陣に公開した函館新幹線総合車両所所属で、訓練運転の〝始発列車〟の運転士を務めた前田祥平さん(33)は、「今までにない緊張感があるしっかりと運転技術を向上させ、開業までに万全の準備をしたい」と抱負を述べた
午前1時過ぎ、前田さんが運転する車両が先行し、10両の新幹線車両2編成が新青森駅に向けて出発木古内駅に途中停車し、青函トンネル通過後、同1時45分ごろに奥津軽いまべつ駅で進路を転換するポイントなどに不具合が生じたため、同駅で引き返し、新函館北斗駅に戻った
同社によると、故障部分に対して正常に動くよう処置を行ったため、23日以降は予定通り週4回程度、新函館北斗?新青森間で訓練運転を行うという同社広報部は「今後もさまざまな事象を想定し、安全運転に努めたい」としている
訓練には運転士約30人が参加9月以降は車掌20人も加わって車内放送や駅到着時のドアの開閉、ホーム柵の操作を行い、本番に向けた準備を進める(山田大輔)