函館大妻高校普通科3年で書道部部長の松本花奈さん(18)が、第50回記念高野山競書大会(高野山総本山金剛峯寺主催)で「金剛峯寺賞」に輝いた今月1日には和歌山県の同寺で行われた表彰式に出席高野山開創1200年の節目の受賞に、松本さんは「まさか受賞できるとは」と会心の笑みを浮かべる
同大会は、弘法大師空海ゆかりの高野山で年に1回開催される今回の応募総数は全国の5万607人から12万639点最高賞の弘法大師賞から数えて5番目の同賞は、全国で一般41人、学生68人が獲得した
松本さんは小学1年から書道を始め、現在は毛筆6段の腕前同大会には入部後から挑戦し、1年のときに総長賞、2年では前年を上回る管長賞と、結果を残してきた
今回の題材は、中国・北魏時代の書「賀蘭汗造(がらんかんぞう)像記」から4文字を抜き出した「賀蘭汗造」入部後は柔らかい線が特徴の隷(れい)書を中心に筆を握ってきたが、松前町で毎年開催されている「書道パフォーマンス」に参加したことで、力強く筆を運ぶ楷書の魅力を体感大会に向けて昨年12月から、部活動で2時間半、部活動に出られない日も自宅で3時間に及ぶ特訓を経て、楷(かい)書や隷書、行書などさまざまな書体の作品10点を仕上げ、提出した6月上旬に結果が分かった
松本さんは「『蘭』が大きく、『造』が小さくなりがち全体のバランスを考えてしたためた」と制作を振り返る一方で、「得意の隷書ではなく、楷書が受賞するとは思わなかった」と驚きの声を上げる
今月19日には高文連の秋季大会を控えており、「3年間の集大成を披露し、3年連続の全道大会進出が目標」と松本さん書道部顧問の木下文広教諭は「今後も書を通して自分磨きに励んでほしい」と期待を寄せている(稲船優香)