老舗洋食店「五島軒」(函館市末広町、若山直社長)は9月12日、札幌市中央区に開業する複合商業施設「ル・トロワ」内に、新業態のレストランをオープンする同社が市外に出店するのは「小樽支店」以来、約80年ぶり来年3月の北海道新幹線開業を見据え、外食産業などを手掛ける伸和ホールディングス(札幌市、伸和HD)と連携し、道内に五島軒ブランドを売り込む
新店舗「洋食バル函館五島軒」は、約100平方メートルに64席を用意本店と同様、店内は落ち着いた色調でまとめ、格調高い内装に仕上げるという昼間は五島軒自慢のカレーを中心としたランチ、夕方からはイカのフライなど酒に合う豊富なつまみを提供し、昼夜問わず集客を図る
店舗の運営は道央を中心に居酒屋など約60店を展開する伸和HDが担い、五島軒がカレールーやポタージュなどの原料を製造、現地に直送する伸和HDの担当者は「五島軒のブランド力と、当社の居酒屋経営のノウハウと、双方の強みを最大限に生かしたい」とし、今後は共同で新商品開発にも取り組むという
五島軒は函館市内で2店舗を運営札幌進出を足がかりに道内外への進出を図りたい考えで、若山社長は「北海道新幹線開業はビッグチャンスまずは道内の中心都市への出店で、店の知名度を向上させたい」と話している(山田大輔)