市立函館博物館(斉藤総一館長)は7月11日から、本年度の特別展「千島樺太交換条約とアイヌ」を開く特別展でアイヌ文化を扱うのは15年ぶりで、函館とのつながりと歴史に焦点を当てる同館学芸員の大矢京右さんは「文化の素晴らしさを感じるとともに、政府により辿らされた苦難の歴史を知ってもらいたい」と来場を呼び掛けている
同条約締結から今年で140年目を迎えることを受け、条約締結後に明治政府によって同化政策を強いられた樺太、千島のアイヌ民族の歴史を広く知ってもらおうと企画した
会場には100年以上前に使われていた樺太アイヌの衣服や革張りの舟などを展示するほか、千島アイヌが函館に来た際の写真や古文書資料など170点を並べるこのほか、公立はこだて未来大学との連携事業として、建物などの立体に映像を映し出す「プロジェクションマッピング」による資料展示を初めて実施大矢さんは「これほど古く、たくさんの資料を見られる機会はめったにない」と話している
入館料は一般400円、大学・高校生200円、市内の学校に通う小・中学生は無料8月30日までで、休館日は毎週月曜日と7月21日会場では200部限定で同展示会の図録(価格未定)を発売する
問い合わせは同館(電話0138・23・5480)へ(蝦名達也)