函館市は7月から、消防出動や市政情報をメールで伝える「函館市ANSINメール」に、新たに徘徊(はいかい)などで行方不明になった高齢者の情報を配信する地域住民による見守り体制の構築を強化するねらいで、市保健福祉部高齢福祉課は「より多くの目で徘徊高齢者を見つけ、地域の安心と安全を守れるよう協力をお願いしたい」としている
同メールは不審者の目撃や食中毒警報などの安心・安全情報、市道の通行止めについて知らせる緊急市政情報など、5つの分野で配信(登録時に選択可)このうち、徘徊高齢者の情報は安心・安全情報のカテゴリでメールを受け取ることができる
市は1997年度、行方不明者の高齢者を早期に発見・保護するため、ラジオ放送やタクシー協会に捜索の呼び掛けを行う「函館地区高齢者のためのSOSネットワーク」を構築以降、各年度の保護人数は15~20人ほどで推移している高齢化に伴う認知症患者の増加を見据え、メールによって市民の目を一層行き届かせるのが目的だ同様の活動は道内では釧路市が実施しているという
メール登録者には、市から高齢者の年齢や性別、服装、髪型などの基本情報が送られる目撃した場合は、メールに返信せず、110番か最寄りの警察署、交番に情報提供する
市は今後、市内の公共施設や地域包括支援センターなどにメール登録を啓発するちらしを貼りだすとともに、コンビニエンスストアや金融機関など、高齢者が立ち寄りやすい場所に勤める市民に登録を呼び掛ける
登録方法は、hkd?ansin@kmel.jpに空メールを送るか、ツイッター(アカウント@Hakodate_ANSIN)問い合わせは同課(電話138・21・3081)へ(蝦名達也)