【七飯】5月28日夕に駒ケ岳麓で遭難したとされる、北斗浜分小学校2年の男児(7)の捜索は5日目となった1日、道の要請を受けた陸上自衛隊が初めて捜索活動に加わり、消防や警察、役場などと午前8時すぎから計約200人態勢で行われたが、午後11時40分現在、見つかっていない。2日も自衛隊が捜索に加わる。
自衛隊は、七飯町が5月31日夕に道を通じて、人命救助にかかわる災害派遣要請をした。函館駐屯地の隊員75人が車両15台とオートバイ2台で駒ケ岳南側山麓の東西2キロ、南北1・2キロを中心に探した。正午前には、遭難場所から北2キロの林道崖下6~7メートルで自衛隊が捜索を展開という情報が入った。この場所は消防などが把握していたものの、技術面や機材不足が否めず踏み込めずにいたため、男児の発見に結び付く続報が期待されたが、この日も手掛かりはなかった。
現地は雨によるぬかるみに加え、朝は森町で10度を下回る冷え込みもあり、男児の無事発見に向けて厳しさは増している。七飯町役場には「どうしてもっと早くに自衛隊を救助活動に呼ばなかったのか」などの趣旨の苦情が全国から相次いでいるという。
男児が通う北斗浜分小学校は5月31日夜、保護者説明会を開いた。参加した484人を前に、工藤達也校長が行方不明の現状を説明するとともに、今月5日に予定していた運動会の延期を提案。保護者から異論はなく、決定した。沢田慶毅教頭は「無事に学校に戻り、全員が心から喜べる状態になってから実施したい」としている。