函館中央署は12日、函館市内の40代女性が通貨自動売買システムの購入代金名目で、約250万円分の仮想通貨「ビットコイン」をだまし取られる特殊詐欺(架空請求)が発生したと発表した。道警函館方面本部管内で仮想通貨の詐欺被害は初めて。
同署によると、昨年11月、女性の携帯電話に「通貨自動売買システムの購入権利に当選した」とのメールが届いた。女性はメールを放置していたが、同12月8日、被害者の携帯電話にリサーチ会社の社員を名乗る男から「自動売買システムの購入権利を譲ってほしい」「お金はこちらで用意するのでシステム購入の契約をしてほしい」などと言われた。
その後、「購入代金が振り込まれていない」「倍額を払うので購入代金を建て替えてほしい」「ビットコインで払うこともできる」などと言われ、女性はこの話を信じて12月11日から20日まで合計約250万円分のビットコインを購入し、6回にわたって男が指定したアカウントに送信した。
ビットコイン送信後に男と連絡が取れなくなり、女性が同署に届け出た。
同署では「メールを一方的に送信し、その内容をもとにして金銭を要求してくる行為は詐欺である可能性が極めて高いので警察に相談を」と呼び掛けている。