自民党新人の向山淳氏(40)は小選挙区で敗れたものの、比例代表道ブロックで惜敗率による復活当選を果たした。
向山氏は大手商社で勤務した経験や、子育て中の母親であることを前面に出し、党派閥の政治とカネの問題に対し「一般人としての当たり前の感覚を政治へ持っていく」と、政治の信頼回復を訴え続けた。また道南の人口減少対策や賃金の上昇、東京一極集中の是正やデジタル産業、新エネルギーに関連した産業の集積化などを掲げてきた。
函館市亀田本町の選挙事務所では、小選挙区の敗戦が決まった後も比例復活に望みをかけ、約80人の支持者が開票の行方を静かに見守り続けた。28日午前3時過ぎ、比例道ブロックでの復活がわかると、支持者が声を上げ抱き合って喜んだ。
まもなく向山氏が事務所入りし、支持者に向け「大変厳しい選挙戦だったが、皆さまのおかげで当選を果たすことができた」と感謝の言葉を口にした。「この地域を前に進めてほしいという皆さまの思いを託していたただいたと感じている。政治改革そして地方創生などさまざまな課題に一つ一つ取り組んでいくことをお約束したい」と述べ、野又肇選対本部長らと万歳三唱で当選を喜んだ。(野口賢清)