今月末で閉校となる函館五稜郭支援学校(田近憲二校長)は2日、同校として最後の卒業式を挙行した。卒業生12人が通い慣れた学びやに別れを告げ、さらなる飛躍を誓った。
同校は1960年に五稜郭病院内に開設された特殊学級「みどり学園」の流れをくみ、79年に「五稜郭養護学校」として開校。2011年に現校名に改め、高等部環境・流通サポート科を設置。高等部設置以来、今年度を含め、121人が卒業。開校時からは延べ370人に上る。
式では新型コロナウイルス感染対策として、定期的に換気を行い式を進行。卒業証書は田近校長が一人一人に手渡し「今年度はコロナの影響で十分な活動ができず、本当に申し訳なく思う。学校は閉校しても、3年間の学びや思い出は忘れないでほしい。教職員は皆さんの応援団であり続ける」と力強く語った。
生徒代表の佐々木愛由さんは「先生や先輩のアドバイスのおかげで頑張ることができた。多くの人に支えられ、毎日が充実していた。これまでの学びや経験、技術を糧に次のステージへ向かっていきたい」と感謝の言葉を述べた。
式の最後には卒業生が「旅立ちの日に」を合唱。閉じゆく学びやへの思いを歌に込め、42年の歴史を締めくくった。(飯尾遼太)