認定こども園ききょう幼稚園(川村瑞枝園長、園児270人)は、英語教育に力を入れる。小学3年生の英語必修化を控え、0歳児からの英語教室を開始。園内でのレッスンは全国的にも珍しいといい、同園は「これを機に、楽しみながら英語教育に取り組んでいく」としている。
現在小学校では英語に親しむ「外国語活動」を行っているが、グローバル化を見据え、2020年度から3、4年生に前倒しになり、5、6年生は教科に格上げされる。同園は「脳神経細胞が増え続けていく0~3歳の時期に合わせ、日本語より母音数の多い英語を聞き取る力を培う」と狙いを話す。
4日に同園で初めてのレッスンが開かれ、0~2歳児8人が参加した。講師は全国展開している英会話教室に依頼。ノウハウを持った外国人と日本人講師の4人が、手を開いたり拍手したりといった手遊びや英語の歌、カラーボールを使った色の紹介などで約30分、耳を英語に慣れさせた。人見知りしていた子も徐々に落ち着き、最後は講師と笑顔でハイタッチを交わした。今後は外国人と日本人の講師2人が指導に当たるという。
園全体で取り組みを強化する方針で、5月からは親子参加のプレ教室「こあらクラブ」で、未入園の生後6カ月以上の子ども向け英語教室を月3回、有料で開く。また、来年7月にハワイの保育園で、希望する年長児を対象にサマースクールを主催する予定。川村園長は「まずは小さい頃から『英語は楽しい』という気持ちを育みたい。年長児は外国人と簡単なコミュニケーションを取れるようになるのが目標」と話していた。(稲船優香)