市立函館博物館(青柳町)で収蔵資料展「昭和・なつかしの暮らし展」が開かれている。昭和30~40年代の暮らしを支えた日用品や電化製品など約300点が展示され、来場者の目を楽しませている。期間は今秋までの予定。
元号が令和に変わり、平成の一世代前の昭和の懐かしさを感じてもらおうと昨秋から実施している。展示物の多くは市民からの寄贈品。台所、家電、日用品、市内のデパートの変遷、イベントなどと区切って展示している。
「炊飯の今昔」と題した展示では羽釜から、炊飯と保温の機能が一緒になった炊飯ジャーへの変化を見比べられる。また、アルマイト製の弁当箱は50代以上の人たちが懐かしんで足を止めて見入るという。家電の「三種の神器」と呼ばれた白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫も並ぶ。
特に人気は惜しまれつつ昨年閉店した「棒二森屋」の紙袋やカレンダー、福袋や記念品として配られた陶器などがある。閉店後に寄贈が多くあったことから会期途中で展示を始めたところたくさんの反響があった。同館の尾崎渉学芸員は「当時を知る人には懐かしく、若い人には新しく感じる展示。多くの方に見てもらいたい」と話す。
開館時間は午前9時から午後4時半まで(4月1日からは同5時)。入場料は一般が100円など。問い合わせは同博物館(0138・23・5480)へ。(小杉貴洋)