【松前】道内最速でサクラが開花した松前公園の花見イベント「第69回松前さくらまつり」(町、観光協会など主催)が29日、始まった。園内にある250品種約1万本のサクラを観賞しようと大勢の観光客らが訪れ、雨にしたたる春の花々を存分に堪能していた。イベントは5月20日まで。
初日は松前神社で開会式が行われ、関係者がイベントの成功と安全を祈願。石山英雄町長や松前観光協会の菊地祐司会長らによるテープカットで幕が開けた。
園内では、甲冑(かっちゅう)を着た海上自衛隊松前警備所の隊員約30人が、藩屋敷から松前城まで練り歩く「武者行列」が登場。観光客たちはカメラを手にしながら、勇ましい行進に見入っていた。また、アワビやウニなど町の食を味わえる「松前物産フェア」もにぎわっていた。東京から新幹線に乗って初めて来訪したという武田千代さん(82)と渡辺恵美子さん(55)親子は「サクラの種類が多くてどれも美しかった。イベントも楽しめた」と声を弾ませた。
現在はソメイヨシノや、同園で最も多い品種の南殿(ナデン)と、その親木として有名な光善寺の血脈桜などが満開で、見頃を迎えている。(斎藤彩伽)