8月1日に開幕する「開港158周年記念函館港まつり」(実行委主催)を前に27日、「ワッショイはこだて」の盛り上げ役がお披露目された。1935年の第1回から数えて80回目の節目を、鮮やかな山車と青森ねぶたが彩る。
○…陸上自衛隊第28普通科連隊(緒方義大連隊長)が毎年手掛ける山車は、函館駐屯地で実行委に引き渡された。2~3日のワッショイはこだて、5日の「港おどり&いか踊り大会」に参加する。
今年の山車は函館国際観光コンベンション協会とシンガポール政府観光局の姉妹提携25周年を記念した「函館・シンガポール交流号」。隊員9人が約2カ月かけ、マーライオンやマリーナベイサンズといった名所をかたどっている。本番では、シンガポールから届く生花600本が山車の両側の鉢を彩るという。
実行委の渡邉兼一会長は「猛暑の中、精魂込めて作られた山車が、お祝いムードを高める」とあいさつ。宗山郁夫制作隊長(37)は「隊員の大半が制作未経験で苦労したが、想像以上の出来栄え」と話していた。
○…2日のワッショイはこだて十字街・松風コースに登場する青森ねぶたは、函館市内に到着。函館市役所や函館商工会議所などの職員約20人が慎重にトラックから降ろし、本番までの間に保管される倉庫へ運んだ。
青森ねぶたは函館と青森の両市による1989年の「青函ツインシティ」提携を機に隔年で参加し、今年で15回目。戦国大名・伊達政宗がモチーフで、高さ4・6メートル、幅7メートル、奥行き5メートル。市民による踊り手「跳人(はねと)」と共にメインイベントを盛り上げる。(稲船優香)