【七飯】プロの演奏家が指導する室内楽に特化した音楽セミナー「第1回北海道大沼ミュージックキャンプ」が28日まで、町大沼の大沼国際セミナーハウスで開かれている。道内外の若手演奏家と学生6人が参加。4人の弦楽奏者から熱のこもった指導を受けている。(今井正一)
仙台フィルハーモニー管弦楽団第2バイオリン副首席奏者の小川有紀子さんが代表のハナミズキ音楽事務所(仙台市)の主催で、25日から4日間の日程で始まった。初開催のセミナーで深緑に囲まれた会議場について小川さんは「空間の広さ、天井の高さもあり、音響も良く、音を鳴らしたいと思う環境がある」と太鼓判を押す。
講師はバイオリンを小川さんと札幌交響楽団コンサートマスターの田島高宏さん、ビオラを弦楽四重奏団「クァルテット・エクセルシオ」の吉田有紀子さん、チェロを京都市立芸術大学准教授の向山佳絵子さんが務めている。受講者は20代の若手演奏家5人と大学生1人で札幌や東京、京都から集まった。
ドボルザークやハイドンの弦楽四重奏曲など演奏会でも人気がある実践的な課題曲を設定。レッスンでは講師陣の編成に受講者が入って演奏を繰り返し、アンサンブルならではの合わせ方や技術の指導を受けている。京都から参加するバイオリン奏者の加納あゆりさん(24)は「チェロやビオラの先生方からもアドバイスも受けることができて刺激的です。音に囲まれた幸せな時間を楽しみたい」と話していた。
同事務所は、今後も大沼でのセミナーを継続開催する方針。レッスンの様子は自由に見学が可能で、最終日の28日午後1時半からは受講生による成果発表会が開かれる。小川さんは「普段にはない時間、世界がある。音楽のシャワーを浴びに来ていただけたら」と来場を呼び掛けている。