5000年以上の歴史を誇るイスラム圏の敷物「キリム」の輸入商、浦田浩幸さん(58)=静岡市在住=が現地で直接仕入れたキリム40枚を展示販売する「キリムと呼ばれる敷物展」が、ギャラリー村岡(函館市元町2、村岡武司代表)で開かれている。15日まで。
キリムは「平織りの敷物」を意味するトルコ語が由来。世界三大産地とされるトルコ、イラン、アフガニスタンなど中央、西アジア一帯をめぐる遊牧民の生活用具として作られた。同ギャラリーでは2007年から毎年、キリムの展示が行われ、今回で14回目。
浦田さんによると、じゅうたんとは異なり、羊毛を縦と横に交差させて編む技法を用いており、湿気が抜けやすく、高温多湿な日本の気候に適しているという。また、「毛足がないため掃除しやすく、軽量で持ち運びしやすい特色を持つ」と魅力を語る。
キリムにはデザインの図面が存在せず、多様な紋様や配色をすべて手作業で表現することから「床に敷く敷物」と呼ばれる。浦田さんは「キリムには部屋の表情を一瞬で変える“キリムマジック”を持っている。直接見て触れてその力を感じてほしい」と話している。
午前10時~午後6時(最終日は同3時まで)。(長内宏人)